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“キューブサウナ”に必須?サウナストーンってどんなもの?

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日頃から私たち日本発のキューブサウナ“サウネア”をご愛顧いただきましてありがとうございます。サウナビギナーな私、“O-JI(オージ)”が素朴な疑問や新鮮な印象をお伝えできればと思っています。ぜひよろしくお願いいたします。今回はロウリュで使うサウナストーンって特殊なもの?それともその辺に転がっている石でも使える?そんな疑問からサウナストーンの選び方や手入れの仕方、交換時期の目安についてご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

サウナストーンってどんな物?

実はサウナに適した石には特徴があって、選び方を間違えてしまうと、熱したらすぐに割れてしまったり、場合によっては爆ぜたり、有害な物質を空気中に放出して人体に悪影響もあるそうです。怖いですね…。
太古からフィンランドの人々に使われているサウナストーンは香花石と呼ばれるものです。香花石は、橄欖(かんらん)岩、斑糲(はんれい)岩、閃緑(せんりょく)岩、深成岩(花崗岩)の一種で、火山の噴火で地表に噴き出したマグマが冷えて固まった岩石(火成岩)です。急激な温度変化によってできた石なので密度がとても高く、熱伝導率が低い反面、いったん温まると熱が逃げにくい性質があります。このような石はフィンランド全土から採取されます。

サウナストーンってどういう役割?

サウナストーンには以下のような役割があります。

1 効率的に熱を吸収して保持する
2 蒸気を発生させる

このようにサウナストーンはサウナ室の温度と湿度に影響を与えるサウナの肝とも言えるものですが、そもそもどうして石が使われているのでしょうか?
もっとも原始的なサウナは石を積み上げた煙突のない部屋でした。大量の薪を燃やして長時間温められた石部屋は火が消えた後も石に閉じ込められ熱により温かさが持続できました。このように電気やガスがなかった太古の昔から行われていた、温めた石によるサウナ浴の原理が現代にも活用されているわけです。
石の量が多いとサウナ室を温めるのに時間がかかりますが、その反面、いったん温まると長時間高温を保つことができます。逆に少ないと温まるのが早いですが、その熱のほとんどは直接ストーブから出る熱反射なので熱の行き渡らないサウナになってしまいます。そのためサウナストーンはそれぞれのストーブに合わせた量を使用することが大切です。
また、サウナストーンの大きさも重要で、サイズの違いが熱の持ち方や蒸気の発生のし方にも影響します。大きい石の方が熱を多く持つことができ、小さい石は水をかけた時にすぐに蒸発させる反応が速いという特徴があるため、異なる大きさの石を混ぜて使う方が良いようです。また、石の表面の粗さもロウリュの蒸気に影響があり、表面が粗い方がロウリュの水が止まるので蒸気が発生しやすくなります。
さらに、ストーブへのサウナストーンの積み方にもコツがあり、大きな石を下に、小さな石を上に配置することで、石の間に十分に空気が流れるスペースを確保できます。ただしスペースを空けすぎるとヒーターに水がかかってしまいストーブの故障に繋がりますので注意が必要です。

サウナストーンの種類

サウナストーンとして販売されている物は主に以下の2種類です。

・香花石(サウナストーン)
香花石は、サウナの本場フィンランドで採れる深成岩で、古くからフィンランドのサウナで使われている天然の石です。
橄欖(かんらん)岩や閃緑岩(せんりょくがん)などの種類にあたります。深成岩はマグマが地下深くで長い年月をかけて硬まったもので高密度で熱に強く変形しにくいため、サウナストーンに向いています。耐久性もありますが、徐々に劣化していくので定期的に交換が必要です。

・ケルケスストーン
ケルケスストーンは砥石としても使われる粘土を高温で焼いて作ったセラミック製の人工石です。水分が溜まりやすいよう表面にくぼみをつけたものが多く、ロウリュに適しています。ケルケスストーンは多孔質構造のため、比較的に熱を放出しやすいのですが、香花石よりも耐久性が高いため温泉施設で使用されることが多いようです。しかし、その分価格はやや高めになっています。

拾った石で代用できないの?

その辺に転がっている石をサウナストーンとして使用できないのでしょうか?
同じ石だからといって安易に使用すると、石の中には有害物質を出したり、熱してロウリュした際に爆ぜてしまう物もあるので注意が必要です。硫黄鉱物などを含む石を熱するとロウリュの際の蒸気に硫黄が溶け込んで有毒な空気を発生させて健康被害を受けることも。さらに、サウナ室で使われている石や金属部品を変色させてしまう可能性もあります。硫黄鉱物が含まれた石は表面が錆びたような色をしていますので、サウナで使用してはいけません。やはり安心してサウナで使うためにはサウナストーンとして市販されている物をお勧めします。

サウナストーンも手入れが必要?

サウナストーンにも手入れが必要です。サウナ使用時にはサウナストーンは 500〜800℃の高温に達します。そのため熱で表面が黒くなるので1年に1度くらいすべての石をストーブから出して汚れをブラシで落とし、割れていないかチェックすることが推奨されています。汚れを落とすことで再び効率よく熱を吸収できるようになります。特に水以外のものをかけた石は、まず洗剤に浸してブラシやスポンジで洗った後に純水に浸して乾かすといった作業が必要なようです。

サウナストーンは定期的に交換が必要

石とは言え、長年使っていると時間の経過とともにボロボロと崩れやすくなるので定期的に交換する必要があります。
取り替え時期の目安としては石が熱くなるのが遅くなった時、または約300回の使用後に交換することが勧められています。ただし、石の種類や使用環境によっても変化しますので、サウナを利用する前に目視でサウナストーンが崩れていないかチェックしたり、取り出して石同士をぶつけてみて劣化具合を確認することも大切です。

まとめ | “キューブサウナ”でロウリュにはサウナストーンが必須

今回はサウナストーンってどんな物?サウナストーンの選び方や手入れの仕方、交換時期の目安についてご紹介しました。日本ではまだまだセリフロウリュのできる施設が少なく、直接サウナストーンを見ることも少ないのではないでしょうか?埼玉県さいたま市にある“サウネア浦和”ではセリフロウリュはもちろん、“お茶ロウリュ”も愉しめます。そのお茶も、狭山茶をはじめ、紅茶や玉露、煎茶、ほうじ茶の4種類を楽しむことができて、立ち上るお茶の香ばしい香りが清々しいですよ。ぜひ一度体験してみてくださいね。それではまた、よろしくお願いいたします。