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“キューブサウナ”に必須?水風呂はチラーで冷やす

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日頃から私たち日本発のキューブサウナ“RIISI(リージ)”と“サウネア浦和”をご愛顧いただきましてありがとうございます。未だにサウナビギナーな私、“O-JI(オージ)”がサウナに関する素朴な疑問や新鮮な印象をお伝えできればと思っています。よろしくお願いいたします。前回は自宅サウナで水風呂を用意するにはどのような方法があるのかをご紹介しましたが、今回は水風呂を冷やすチラーについて詳しくご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

自宅サウナの水風呂でも水温が大切!

最近は自宅にサウナを作る人が増えてきているようです。温浴施設での“ととのい”を追求すると、最後には自宅にサウナが欲しくなるのかもしれませんね。それでいざ“マイサウナ”を建ててみたら意外な落とし穴が。そう、季節によっては水道水を使った水風呂は冷たくならないのです。そういえば、水って温めるには給湯器やお風呂など身の回りにたくさんありますが、逆に冷やすって冷蔵庫くらいしか思い浮かびませんよね。
水道水というのは案外水温が変化するもので、例えば関東なら10月から翌年5月ごろまでの寒い時期は浴槽に水を張るだけでもサウナ施設と同じような水温の水風呂が用意できますが、6月から9月の水温が20℃を超えてしまうような日には物足りなくなってしまいます。自宅サウナでもやっぱりちゃんと“ととのえる”環境をめざすならサウナ本体やストーブだけでなく水風呂の質も考える必要があります。
そこで役立つのが、今回ご紹介するチラーです。

チラーってどんなもの?

そもそも“チラー”って聞いたことのない人も多いのではないでしょうか。
チラーとは、水をはじめ液体の温度をコントロールする機械の総称です。
冷蔵庫と違って循環水や循環液を循環させて連続的に熱を奪って冷却するので、奪った熱を外へ排熱する必要があります。チラーの排熱方法には大きく以下の2種類があります。

・空冷式冷凍機
チラー内部にファンモーターを内蔵して外部から空気を取り込み、排熱を行います。ファンモーターを内蔵しているので外部接続が必要ない場合が多く、設置が簡単なことが特徴ですが、屋内設置の場合、排熱や動作音が発生するので注意が必要です。

・水冷式冷凍機
排熱用に冷却水を使います。冷却効率に優れていて排熱を発生させないことが特徴です。ただし外部接続の冷凍機用冷却水が必要になる場合があります。

家庭用のチラーは存在する?

一般的にチラーは水族館などで使用する大型水槽用、飲食店でそばなどを冷やす食品用、化学実験用など、業務用のものが主に流通しています。これらはどれも業務用なので価格が500万円から1000万円くらいかかるとか、とても手が出しにくい印象です。
そこで家庭で使える小規模な物がないか探してみると、ありました!観賞魚水槽用という物が通販でも売られていました。
もっとも最近のサウナブームで、本来は観賞魚水槽や活魚水槽用に作られた商品を流用して、サウナの水風呂使用を想定した商品も見受けられるようになりました。この家庭用の物なら工事費も含めて数十万円程度で済ませることができるようなのでだいぶ現実的になりますね。
設置にはエアコンの室外機を置く程度のスペースがあれば可能なようです。設置場所には廃熱や動作音を考慮すると屋外設置のものが一般的です。冷却効率を考えて風通しが良く直射日光の当たらない場所が理想的です。

別途、自給式ポンプが必要

実はチラー単体だけでは水を吸い上げる事ができないので、別に自給式ポンプというものを用意する必要があります(一部、ポンプが内蔵されているものもあります)。チラーは十分な循環流量を確保できた状態で本来の性能を発揮できます。この自給式ポンプが非力だと、いくらチラーの冷却性能が強力でも目的温度まで冷えない、冷えてもとても時間がかかってしまうなど問題が発生しますので、チラー本体とポンプの組み合わせのバランスも重要なようです。
さらに、チラーやポンプの性能以外にも水風呂とろ過機の容量やチラーの設置場所の環境など、様々な要因が冷却性能に影響します。
最近ではネット通販でも購入できますが、上記のように組み合わせのバランスが大事なので、まずはメーカーに問い合わせてみることをお勧めします。その際には、どのくらいの時間で何度の水を何度まで冷やしたいのか?濾過はどれくらい必要か?など明確な希望を伝えて相談し、入手先を教えてもらうのが理想のサウナ環境を作る近道のようです。

冷やすには時間がかかる

いくら強力なチラーでも水を冷やすのにはそれなりに時間がかかります。
チラーは起動したらすぐに冷たい水が出てくるわけではなく、少し冷やした水を循環させてさらに少しずつ水温を下げていくような仕組みなので時間がかかるようです。ある家庭用のチラーでは夏の26度くらいの浴槽の水200Lを、温浴施設の水風呂並に冷やすのに約2時間程度かかるようでした。さらに他のメーカーの物では5時間くらいかかる例もありましたので、夏場にいざサウナに入ろうと思い立っても、あらかじめ水風呂を冷やす時間を準備する必要がありますね。特に夏場はチラーが冷えないなどの不満が出ることがありますので、導入時には冷却能力に余裕のあるチラーを選定することをお勧めします。

まとめ | 自宅“キューブサウナ”でも水風呂を冷やして“ととのい”を!

今回は自宅サウナで本格的な水風呂を実現するチラーについてご紹介しました。今回、調べてみるまではチラーはとても高価で自宅サウナに設置しづらいと勝手な印象を持っていましたが、自宅サウナの水風呂用に販売されている物は思いのほか導入の敷居が低いのでずいぶん現実的に感じられました。ネックは水風呂を冷やすのに時間がかかることですが、日常のルーティンでおおよその時間が決まっていれば運用にも工夫できそうです。家庭用の“キューブサウナ”と言えば“RIISI solo”や“RIISI mini”といった小型のサイズも扱っています。これらならマンションのベランダにでも設置できそうです。今回ご紹介したチラーと合わせて自宅に極上の“ととのい”環境を整えてみてはいかがでしょうか?最後までご覧いただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。